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学生募集要項(閲覧用) 博士課程 | 愛媛大学

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(1)

平成30年度

愛媛大学大学院医学系研究科

愛媛大学大学院

(2)

目 次

1. ディプロマ・ポリシー,アドミッション・ポリシー,カリキュラム・ポリシー …1 2. 募集人員 ………3 3. 出願資格 ………3 4. 出願手続 ………4 5. 選抜方法 ………6 6. 合格者発表 ………7 7. 出願資格の認定 ………7 8. 募集要項・過去問の請求方法 ………8 9. 入学手続・諸経費等 ………8

愛媛大学大学院医学系研究科(博士課程)概要

1. 専攻の概要 ………9 2. 教育内容及び目的 ………9 3. 履修方法及び学位授与 ………10 4. 領域及び授業科目等 ………11 5. 研究概要 ………14 6. 臨床腫瘍学教育課程がん専門医養成コース[(腫瘍内科系専門医)

(3)

1 ディプロマ・ポリシー,アドミッション・ポリシー,カリキュラム・ポリシー ディプロマ・ポリシー

1.知識・理解

 1-1)専攻した医学・生命科学の領域に関して,深い専門的知識を有している。

 1-2)医学・医療と生命科学や環境科学との融合領域・学際領域の広い学識を有している。 2.思考・判断

 2-1)自らの研究歴あるいは臨床経験に基づいて,一定期間に完遂可能な,新たな研究テーマを設定 することができる。

 2-2)自らの研究テーマに基づいて,実験や調査の具体的かつ現実的な計画を立案することができる。 3.興味・関心

 3-1)自らの研究の成果を,医学・生命科学のグローバルな展開あるいは地域医療の持続的な発展に生 かそうとする積極性を有している。

4.態度

 4-1)実験室や調査フィールドあるいは臨床の場における実践的な経験に基づいた,医学者としての 研究者倫理を有している。

 4-2)自立した医学研究者として,学会での発表者および論文の著者としての責任感を有している。 5.技能・表現

 5-1)自らの研究成果を客観的に分析し,目的と背景・研究方法・結果・考察,さらに今後の発展の可能 性について口頭で発表し討議することができる。

 5-2)自らの研究成果について,国際的に通用する論文の形態で発表することができる。

アドミッション・ポリシー

 整備された大学院教育システムを最大限に活用できる,積極的で自由で先進的な考え方のできる人材 を,本専攻では広く求めています。

1.知識・理解/思考・判断

 1-1)入学後に専攻する研究テーマについて,その医学的背景や課題,関連する社会的ニーズなどに ついて,簡潔に説明できる。

 1-2)入学後の研究に必要な英文読解能力を有している。 2.興味・関心/態度

[この領域については,以下のうちいずれか一つ以上を満たすこと]

 2-1)医学・生命科学領域の研究に強い関心を抱き,将来その分野の指導的研究者になることを目指し ている。

 2-2)医学・医療の特定の領域について高度の専門知識や技能を修得し,臨床の現場で先端的医療を実 践することを目指している。

 2-3)社会人として病院や企業等で働きながら高度な研究を行いたいと希望している。 3.技能・表現

 3-1)入学後に専攻する研究テーマについて,専門外の教員や大学院生にも分かりやすく説明するた め,コンピューターソフト等を活用したプレゼンテーションができる。

(4)

カリキュラム・ポリシー

 医学専攻では,自由で充実した先駆的な研究を可能にする場を学生に提供することで,幅広い専門的 知識・技術を備え医学・生命科学およびその学際領域で創造的研究が遂行できる研究者や,優れた臨床能 力と研究能力を兼ね備え地域の医療水準の向上に貢献できるアカデミックドクターを養成し,以って社 会からの強い要請に応えてゆく。

 この目的を達成するために,本専攻では従来からの講座制のうえに,基礎医学・臨床医学の融合を重 視して構築した4つの領域を設けた。この領域制のもとで,高度かつ多彩な学際領域研究と基礎研究か ら臨床の現場へと還元するトランスレーショナルリサーチを推進,「患者から学び,患者に還元する医学 医療」の文字通りの実践を目指す。この領域制では,学生が自分の希望や必要性によって多数の教員か ら充実した指導を受けることが可能になるシステムとしている。

 主指導教員は当該分野の専門的な知識の教育や研究指導を担当し,多彩な領域から選任できる副指導 教員は,境界領域や学際領域の先端的な指導を行う。また,選択実習という実習教育を通じて,若手教 員から先端的な研究手法を学べるシステムも整備している。これらにより専門領域の研究遂行能力を高 めると同時に,関連した広い領域の知識・技術も身につけることが可能である。また,本専攻では社会 人入学制度を充実させ,働きながら学びや研究の場を求める人たちに対して広く門戸を開いている。  専攻共通科目では,オムニバス講義による入門的・基礎的な授業の他,遺伝子組み換え実験や実験動 物の取り扱い・RIの取り扱いなどの実践的な実習も開講しており,学生のニーズに応じて選択するこ とができる。選択実習の履修後に新たに選択実習の担当教員を副指導教員として選ぶことも可能である。 また,科目等履修生の制度を活用して,学部学生のうちに専攻共通科目の単位を取得することも可能で ある。

 なお,初期臨床研修期間中に大学院に入学が可能な制度も採用している。

(5)

2 募 集 人 員

  募集人員には,社会人特別選抜,臨床腫瘍学教育課程がん専門医養成コースを含みます。

3 出 願 資 格

  出願の資格は,次の各号のいずれかに該当する者とします。

(1)大学の医学,歯学又は修業年限が6年の薬学若しくは獣医学を履修する課程を卒業した者及び平 成30年9月までに卒業見込の者

(2)外国において,学校教育における18年の課程を修了し,その最終の課程が医学,歯学,薬学又 は獣医学であった者

(3)外国の学校が行う通信教育における授業科目を我が国において履修することにより当該外国の学 校教育における18年の課程を修了し,その最終の課程が医学,歯学,薬学又は獣医学であった者 (4)我が国において,外国の大学の課程(その修了者が当該外国の学校教育における18年の課程を

修了したとされるものに限る。)を有するものとして当該外国の学校教育制度において位置付けら れた教育施設であって,文部科学大臣が別に指定するものの当該課程を修了し,その最終の課程が 医学,歯学,薬学又は獣医学であった者

(5)外国の大学その他の外国の学校(その教育研究活動等の総合的な状況について,当該外国の政府 又は関係機関の認証を受けた者による評価を受けたもの又はこれに準ずるものとして文部科学大臣 が別に指定するものに限る。)において,修業年限が5年以上である課程(医学,歯学,薬学又は 獣医学を履修する課程に限る。)を修了すること(当該外国の学校が行う通信教育における授業科 目を我が国において履修することにより当該課程を修了すること及び当該外国の学校教育制度にお いて位置づけられた教育施設であって前号の指定を受けたものにおいて課程を修了することを含 む。)により,学士の学位に相当する学位を授与された者

 ※事前に医学部学務課に問い合わせること。

(6)文部科学大臣の指定した者(次頁の「注1」を参照)

(7)学校教育法第102条第2項の規定により他の大学の大学院(医学,歯学,薬学又は獣医学を履修 する課程に限る。)に入学した者であって,当該者をその後本学大学院に入学させる場合において, 大学院における教育を受けるにふさわしい学力があると認めたもの

(8)本学大学院において,個別の入学資格審査により,大学の医学,歯学又は修業年限が6年の薬学 若しくは獣医学を履修する課程を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で,平成30年9 月30日までに24歳に達するもの(次頁の「注2」を参照)

(9)大学(医学,歯学,薬学又は獣医学を履修する課程に限る。)に4年以上在学し,本学の定める 単位を優秀な成績で修得したと認める者

(10)外国において学校教育における16年の課程(医学,歯学,薬学又は獣医学を履修する課程を含 むものに限る。)を修了した者で,本学の定める単位を優秀な成績で修得したと認めるもの

(11)外国の学校が行う通信教育における授業科目を我が国において履修することにより当該外国の学 校教育における16年の課程(医学,歯学,薬学又は獣医学を履修する課程を含むものに限る。)を 修了した者で,本学の定める単位を優秀な成績で修得したと認めるもの

(12)我が国において,外国の大学の課程(その修了者が当該外国の学校教育における16年の課程(医 学,歯学,薬学又は獣医学を履修する課程を含むものに限る。)を修了したとされるものに限る。) を有するものとして当該外国の学校教育制度において位置付けられた教育施設であって,文部科学 大臣が別に指定するものの当該課程を修了した者で,本学の定める単位を優秀な成績で修得したと 認めるもの

専 攻 医学専攻

(6)

   「注1」文部科学大臣が指定した者

1 旧大学令(大正7年勅令第388号)による大学の医学又は歯学の学部において医学又は歯 学を履修し,これらの学部を卒業した者

2 防衛省設置法(昭和29年法律第164号)による防衛医科大学校を卒業した者

3 修士課程又は学校教育法(昭和22年法律第26号)第99条第2項の専門職大学院の課程を修 了した者及び修士の学位の授与を受けることのできる者並びに前期及び後期の課程の区分を 設けない博士課程に2年以上在学し,30単位以上を修得し,かつ,必要な研究指導を受けた 者(学位規則の一部を改正する省令(昭和49年文部省令第29号)による改正前の学位規則(昭 和28年文部省令第9号)第6条第1号に該当する者を含む。)で,本学大学院において,大 学の医学を履修する課程,歯学を履修する課程,薬学を履修する課程のうち臨床に係る実践 的な能力を培うことを主たる目的とするもの又は獣医学を履修する課程を卒業した者と同等 以上の学力があると認めたもの

4 大学(医学を履修する課程,歯学を履修する課程,薬学を履修する課程のうち臨床に係る 実践的な能力を培うことを主たる目的とするもの及び獣医学を履修する課程を除く。)を卒業 し,又は外国において学校教育における16年の課程を修了した後,大学,研究所等において 2年以上研究に従事した者で,本学大学院において,当該研究の成果等により,大学の医学 を履修する課程,歯学を履修する課程,薬学を履修する課程のうち臨床に係る実践的な能力 を培うことを主たる目的とするもの又は獣医学を履修する課程を卒業した者と同等以上の学 力があると認めたもの

   「注2」

     以下の経歴に該当する者は,(8)による資格審査を受けてください。

     大学(医学,歯学,薬学又は獣医学を履修する課程に限る。)を卒業するまでの学校教育が18 年に満たない国においてその医学,歯学,薬学又は獣医学を履修する課程を卒業後,日本国内 又は国外の大学若しくは国立大学共同利用機関等これに準ずる研究機関において,研究生,研 究員等として概ね1年以上引き続き研究に従事しており,本学大学院において,我が国の大学 を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で平成30年9月30日までに満24歳に達するもの  [志願者留意事項] 臨床系に出願する者は医師国家試験の合格を必要条件とする場合があるので,希

望する領域の指導教員まで照会してください。 【一般選抜】

   前記の(1)から(12)に該当する者 【社会人特別選抜】

   前記の(1)から(8),(10)から(12)のいずれかに該当し,かつ,病院,診療所,研究所, 教育機関及び保健機関等に勤務し,入学後もその身分を有し,勤務成績が優秀であり勤務先の所属 長又は任命権者の受験及び修学の許可を受けた者

4 出 願 手 続 

 (1)出 願 期 間 

   平成30年6月1日(金)から平成30年6月14日(木)まで

   なお,持参する場合は,土曜日,日曜日を除く毎日午前9時から午後5時までとし,郵送の場合 も6月14日(木)までに必着とする。

(7)

(3)出願書類等    ア)事前相談

     出願書類の作成に先立ち,必ず志望する領域の教員(指導教員)と研究・教育等について相 談してください。

   イ)下記の書類等を一括して送付してください。

注1)出願書類について

    ① 出願書類受理後は,いかなる理由があっても,出願書類の記載内容の変更は認めま せん。また,出願書類等は返還しません。

    ② 出願書類に虚偽の記載があった者は,入学許可後であっても入学の許可を取り消す ことがあります。

書 類 等 摘 要 提出を要する者

入学志願票

(受験票・写真票を含む。)  本学所定の用紙に必要事項を記入したもの 全 員

成績証明書

 出身大学の長(学長,学部長,校長等)が作成の 上,厳封してください。

 〔本学医学部を卒業(見込みを含む。)した者は, 不要〕

全 員

卒業(見込)証明書

 出身大学の長(学長,学部長,校長等)が作成し たもの

 〔本学医学部を卒業(見込みを含む。)した者は, 不要〕

全 員

修了(見込)証明書 及び成績証明書

 修了大学の長(研究科長等)が作成の上,厳封し てください。

 〔本学大学院医学系研究科(修士課程)看護学専 攻を修了(見込みを含む。)した者は,不要〕 

修士課程修了 (見込)者のみ提出

検定料払込証明書

 検定料30,000円を最寄りの郵便局又はゆうちょ 銀行(他の金融機関からの振込はできません。)の 窓口から払い込み後(ATMは使用不可),日附印を 押した「振替払込受付証明書(大学提出用)」を「検 定料払込証明書」に貼って提出してください。ただ し,平成30年9月に本学の修士課程を修了予定の者 又は日本国政府から奨学金を支給されている国費外 国人留学生は検定料が不要です。

[払込取扱期間:平成30年5月21日(月)から        平成30年6月14日(木)まで]  なお,払込済の検定料は6頁の注2)の返還請求 できる場合を除き,返還しません。

全 員

返信用封筒 (長形3号,22.5㎝×12㎝)に,志願者のあて先を明記  受 験 票 等 の 送 付 に 使 用 す るの で,定 形 封 筒

し,82円切手を貼ってください。 全 員

住民票の写し

 出願時に日本に在住する外国人にあっては,市区 町村長発行のもの。ただし,本学に在学中の者は, 不要です。

該当者のみ

受験許可書 (一般選抜用)

 現在大学院在学中の者は,当該大学院研究科長の受

験許可書を添付してください。(本学所定の用紙による。) 該当者のみ 受験許可書

(社会人特別選抜用)

 所属長又は任命権者の受験許可書を添付してく

(8)

    ③ 受験票は,願書受付後に送付します。平成30年6月26日(火)までに届かない場合は, 医学部学務課に問い合わせてください。

    ④ 出願後に住所等の変更があった場合は,速やかに医学部学務課まで連絡してくださ い。

注2)検定料の返還について

  次に該当した場合は,納入済みの検定料を返還します。   ① 検定料を納入したが,出願しなかった場合

  ② 検定料を二重に納入した場合又は誤って所定の金額より多く納入した場合   ③ 出願書類等を提出したが,受理されなかった場合

  ④ 外国人志願者のうち日本政府(文部科学省)国費留学生が誤って納入した場合   ⑤ 平成30年9月本学大学院修士課程又は博士前期課程を修了して引き続き本課程に進

学する者が,誤って納入した場合   【返還請求の方法】

      上記①又は②に該当した場合は,下記の連絡先に連絡してください。

      「検定料返還請求書」を送付しますので,必要事項を記入の上,郵送してください。       上記③に該当した場合は,出願書類返還の際に,④又は⑤に該当する場合は,受験 票送付の際に「検定料返還請求書」を同封しますので,必要事項を記入の上,郵送し てください。

連絡先 〒790-8577

    松山市道後樋又10番13号

    愛媛大学財務部財務企画課出納チーム     電 話:089-927-9074,9077     Eメール:suitou@stu.ehime-u.ac.jp  (4)出 願 方 法

  ア 前記(3)イの出願書類等を取りそろえ,出願期間内に提出してください。

  イ 出願書類等を郵送する場合は,必ず「書留」とし封筒に「大学院(博士課程)入学願書在中」

と朱書してください。  (5)個人情報の取扱い

   本学では,出願受付けを通じて取得した氏名,住所等の個人情報は,本学における出願の事務処理, 出願書類等に不備があった場合の連絡,試験の実施,合格者発表,合格された場合の入学手続関係 書類の送付等のために利用します。

   なお,出願書類等に不備があった場合には,その訂正・補完を迅速に行っていただくために,本 学を受験されること及び提出した出願書類等に不備があることを,保護者等又は所属学校に通知す る場合があります。

   また,本選抜に係る個人情報は,合格者の入学後の教務関係(学籍,修学指導等),学生支援関 係(健康管理,奨学金申請等),授業料等に関する業務及び調査・研究(入試の改善や志願動向の調査・ 分析等)を行う目的をもって本学が管理します。他の目的での利用及び本学の関係教職員以外への 提供は行いません。

5 選 抜 方 法

(9)

 学 力 試 験   ア 試験科目

     外国語科目……「英語」

     領 域 科 目……領域に関する科目   イ 試験方法

     外国語科目……筆答試験(辞書持込可。ただし,電子辞書は不可。)       ただし,外国人の場合,筆答及び口答試験。

     領 域 科 目……口述試験

      ※日本国政府から奨学金を支給されている国費外国人留学生及び外国政府派 遣留学生は領域科目のみ

  ウ 試験日時

年 月 日(曜日) 平成30年7月3日(火)

外 国 語 試 験(筆答) 8:40~10:40(120分)

領 域 科 目( 口 述 ) 13:20 ~   エ 試験場所

     愛媛大学医学部

6 合格者発表

  平成30年8月8日(水)午前10時に医学系研究科掲示場に受験番号で発表するとともに,合格者に

対しては合格通知書を送付します。

  また,医学部ホームページ(http://www.m.ehime-u.ac.jp/)に合格者受験番号を掲載します。ただし, ホームページは,参考として閲覧の上,必ず上記の合格発表により確認してください。

  なお,電話等による問い合わせには一切応じられません。

7 出願資格の認定

  3ページの出願資格のうち,(6)(「注1」の3及び4),(7),(8),(9),(10),(11)及び(12)により 出願する者は,次により,事前に医学部学務課に問い合わせの上,個別の入学資格審査を受け,出願 資格が認定された後,出願してください。

 (1)受付期間:平成30年5月1日(火)から平成30年5月10日(木)まで(土曜日,日曜日,祝日を 除く毎日9時から17時まで)

 (2)提出書類:ア 出願資格の(7),(9),(10),(11)及び(12)により出願しようとする者          (ア)入学試験出願資格認定申請書(本学所定の用紙による。)

         (イ)成績証明書

         (ウ)研究業績がある場合は,その業績等(論文等)

         ※他大学出身の学生にあっては,次の書類も提出してください。          (エ)推薦状(本学所定の用紙による。)

         (オ)出身大学・学部の修得しなければならない科目を明記したもの(様式自由)          (カ)在学証明書

       イ 出願資格の(6)(「注1」の3及び4)又は(8)により出願しようとする者          (ア)入学試験出願資格認定申請書(本学所定の用紙による。)

(10)

         (オ)研究指導者等の推薦状(本学所定の用紙による。)          (カ)履歴書(本学所定の用紙による。)

       ウ 上記の出願資格認定のため必要な書類については,事前に医学部学務課に請求し てください。

 (3)審査結果の通知:平成30年5月22日(火)

 (4)問い合わせ先:医学部学務課(電話089 - 960 - 5868)

8 募集要項・過去問の請求方法

   募集要項又は過去問の請求は,あて先を明記した角形2号(33㎝×24㎝)の返信用封筒に切手 を貼ったもの(募集要項の請求については205円分の切手,過去問請求については140円分の切手, 募集要項と過去問を一緒に請求する場合は250円分の切手)を同封の上,愛媛大学医学部学務課あ てに送付してください。ただし,お送りする過去問は前年度1年分のみとなります。また,封筒の 表には必ず「医学系研究科(博士課程)医学専攻 募集要項請求」等を朱書きしてください。

9 入学手続・諸経費等

 (1)入学の時期

   平成30年9月24日(月)入学となります。ただし,一般選抜,社会人特別選抜において,平成30 年9月24日(月)から平成30年9月30日(日)の間に入学資格を得るものは,本学の学則に定めると ころにより,入学日は平成30年10月1日(月)になります。

 (2)入学手続期間

   平成30年8月20日(月)から平成30年8月23日(木)

   なお,持参する場合は,毎日午前9時から午後5時までとし,郵送の場合も,8月23日(木)ま での必着とします。

 (3)入学料及び授業料   ア 入学料:282,000円 

    本学修士課程修了予定者及び日本国政府から奨学金を支給されている国費外国人留学生は不要。   イ 授業料:(前期分)267,900円(後期分)267,900円【年額535,800円】

    日本国政府から奨学金が支給されている国費留学生は不要。     授業料の納付は入学後となります。

    (注)在学中に授業料改定が行われた場合には,新授業料を適用します。  (4)入学料,授業料の免除制度

   次のいずれかに該当する者は,入学料,授業料(全額又は半額)を免除することがあります。   ア 経済的理由によって入学料,授業料の納付が著しく困難であり,かつ学業優秀と認められる者   イ 入学前1年以内において本人の学資を主として負担している者(以下学資負担者という。)が死

亡したこと,又は本人若しくは学資負担者が風水害等の災害を受けたこと等により,入学料, 授業料の納付が著しく困難であると認められる者

 (5)奨学金制度

   日本学生支援機構の奨学金制度があり,選考の上,第一種(無利息),第二種(利息付)奨学金が 貸与されます。なお,日本学生支援機構以外の奨学金も取り扱っています。

 (6)学生教育研究災害傷害保険

(11)

愛媛大学大学院医学系研究科(博士課程)概要

1 専 攻 の 概 要

   科学技術の発達によって物質的豊かさを実現した現代社会では,地域と人間の生活を質的に豊か にするライフサイエンスや環境分野の教育研究の重要性が高まっています。愛媛大学は「地域」,「環 境」,「生命」をキーワードとする理念を基本としており,愛媛大学大学院医学系研究科医学専攻(以 下「医学専攻」という)及び学内研究センターにおいてはこれらのキーワードで表される高度かつ 先端的な研究が推進されています。

   このような流れの中,医学と生命科学・環境科学の境界・融合領域の発展は重要な課題であり, 各専門分野の教育研究者がチームを組んで協力し合うことが不可欠となっています。医学専攻では, 地域・社会の強い要請に応えるためにも,これら融合領域における深い学識を有する人材の教育・ 育成に精力的に取り組んできました。しかし,従来型の講座縦割りの学問体系においては,研究領 域が固定化し,このような要請や,生命科学・医学の進歩に十分な対応ができなくなってきています。    そこで,幅広い視野を持った研究者,臨床医の育成を目指す大学院教育を提供するため,平成21

年度よりコース制を開始しました。さらに平成25年度からは,基礎・臨床融合の理念を強化し,コ ース制を,「分子・機能」,「器官・形態」,「病因・病態」及び「社会・健康」からなる4領域制に統 合・発展させることになりました。これは,医学系研究科の全講座を,4領域に振り分け,基礎・ 臨床融合研究により「患者から学び患者に還元する医学医療」の実現を目指そうとするものです。 大学院生は各講座が主体となって実施する大学院フォーラムを聴講する一方,自身の研究成果を大 学院フォーラムで発表します。さらに,より専門性を高めた発展科目の講義・演習・実習の各教育 を受けるため4領域に臨床腫瘍学教育課程を加えた中から,大学院生は自分の所属を選択します。

2 教育内容及び目的

   平成25年度より大学院教育体制を強化し,基礎-臨床一体化による先進的で高度な教育を推進す るため,次の4領域を設定する。(各領域の詳細・所属教員のリスト等11ページ以降を参照のこと) さらに,各領域には寄附講座,総合科学研究支援センター(INCS),他研究科所属講座等が,大学 院教育に協力をし(協力講座),大学院教育の裾野を広げている。

   1.分子・機能領域   (基礎系4講座+臨床系7講座)

    分子から細胞レベルの研究を軸として展開し,その機能解明を通じて生命現象の基本原理の分 析や様々な疾患の病態を把握する。日々進歩する多様な分子生物学的研究手法を取り入れながら, 分子レベルの基礎・臨床融合研究を推進,特定分子あるいは特定のシグナル伝達経路を標的とす る治療法あるいは診断法を開発することにより,医学の発展に貢献することを目的としている。

   2.器官・形態領域   (基礎系5講座+臨床系8講座)

    器官から個体レベルの研究を軸として展開,形態学的手法も重視し,ホメオスタシス維持破綻 機序の解明を通じ,多様な病態・疾患の解析を行う。器官レベルの解剖学・生理学・薬理学と臨床 医学的研究を融合させ,人体における新たな機能制御法や異常検出法の開発を目指している。

   3.病因・病態領域   (基礎系5講座+臨床系7講座)

(12)

   4.社会・健康領域   (基礎系4講座+臨床系3講座)

    健康増進,地域医療,医学教育,医療情報に関する研究を軸として展開し,社会との関わりの 深い広範な医学・医療の領域での研究を深化・発展させる。死因究明や医事法制,老化のメカニズ ム解明や抗加齢研究も重要なテーマである。卒前・卒後の長期にわたる医学教育の発展・向上にも 中心的役割を担う。

3 履修方法及び学位授与

 (1)本研究科に,4年以上在籍し,主指導教員の指導のもとに次表に定める単位(合計30単位以上) を取得するとともに,学位論文を提出してその審査および最終試験に合格した者に博士(医学)の 学位を授与します。ただし,3年以上在学し優れた研究業績をあげた場合には,在学期間が4年未 満であっても学位を授与することがあります。

科目名 最低単位 履修形態 履修年次

基礎研究方法論 6 35コマの授業(実習を含む。)から20コマ以上を履修する。1年次を原則

大学院フォーラム 4 各領域が開催するフォーラムおよび学位論文公開審査会に出席しレポートを提出60点以上を獲得する。 1~4年次

講  義 6 各教室等の勉強会席を主指導教員がその点数化を認定し,各種セミナー・特別講義などへの出単位を与える。 1~4年次

演  習 7 論文および学会発表

,大学院フォーラム等での発表,

大学院医学専攻中間審査会での発表を基に点数化し,

単位を与える。 1~4年次

実  習 7 選択実習指導教員及び主または副指導教員指導の下に行われた実験等の活動を,当該指導教員が評価・点数

化し,単位を与える。 1~4年次

 (2)教育方法の特例

   社会人特別選抜で入学した学生には,昼夜開講制による教育方法の特例を実施します。    授業方法は,夜間及び土曜日,日曜日,祝日並びに夏季休業期間等に行います。    講義の一部については,eラーニングで学習できるものもあります。

 (3)臨床腫瘍学教育課程がん専門医養成コース(腫瘍内科系専門医,腫瘍外科系専門医,放射線腫瘍 医,緩和医療専門医)について

   本研究科に,4年以上在学し,指導教員の指導の下に,別に定める単位を取得するとともに,学 位論文を提出してその審査及び最終試験に合格した者に博士(医学)の学位を授与します。

(13)

4 領域及び授業科目等 平成30年3月現在

 

 

 

授 業 科 目 (一部協力講座等は施設名)

 

 

究 担当教員 授 業 テ ー マ

共通科目 001 基礎研究方法論 講義 6 各 教 員 1年次開講

002 大学院フォーラム 4 各 教 員 1年次~

101 分子心血管生物・薬理学 講義 6 ○ 堀内 正嗣 生理活性物質によるシグナル伝達機構

演習 7 実習 7

102 生化学・分子遺伝学 講義 6 ○ 東山 繁樹 膜型細胞増殖因子による細胞増殖・分化・生存制御機構・血管新生

演習 7 福田 信治 増殖因子・サイトカインによる細胞内シグナル伝達制御機構

実習 7

103 分子細胞生理学 講義 6 ○ 田中 潤也 脳の細胞生物学

演習 7 矢野  元 細胞接着の分子生理学

実習 7

104 分子病態医学 講義 6 ○ 今村 健志 先進的インビボ光イメージングを用いたがんのシグナル伝達と微小環境の解明口

演習 7 川上 良介 先進的生体イメージングによる生命機能の可視化と解明

実習 7

105 血液・免疫・感染症内科学 講義 6 ○ 長谷川 均 自己免疫疾患の発症機構

演習 7 ○ 羽藤 高明 血栓形成機構の分子生物学

実習 7 藤原  弘 悪性腫瘍に対する生体防御機構

山之内 純 血小板機能の解析 東  太地 造血器腫瘍の病態と治療

106 小児科学 講義 6 ○ 石井 榮一 小児血液疾患の病態解明と治療

演習 7 江口真理子 小児がんの発症機構

実習 7 田内 久道 小児の感染免疫疾患の病態と治療

石前 峰斉 血液腫瘍の病態解明

竹本 幸司 小児1A型糖尿病の原因SNPsの同定とその機能解析 太田 雅明 胎児・新生児の病態生理と治療

森谷 友造 先天性心疾患の病態解明

越智 史博 小児感染免疫疾患の病態解明と新規治療法の開発

107 糖尿病内科学 講義 6 ○ 大澤 春彦 糖尿病原因遺伝子の体系的解析

演習 7 髙田 康徳 糖尿病合併症の病態解明とバイオマーカーの開発

実習 7

108 精神神経科学 講義 6 ○ 上野 修一 分子精神医学的解析と精神薬理学

演習 7 伊賀 淳一 精神疾患のバイオマーカー研究

実習 7 森  崇明 精神疾患と脳画像研究

堀内 史枝 児童青年期精神医学の診断および治療

109 肝胆膵・乳腺外科学 講義 6 ○ 髙田 泰次 肝胆膵外科治療,臓器移植,移植免疫

演習 7 小川 晃平 臓器移植と移植免疫

実習 7 亀井 義明 乳腺疾患の診断と治療

110 皮膚科学 講義 6 ○ 佐山 浩二 表皮自然免疫の分子生物学

演習 7 藤山 幹子 重症薬疹の免疫反応

実習 7 中岡 啓喜 人工皮膚の臨床応用

村上 正基 発汗システムと自然免疫・後天免疫

111 臨床腫瘍学 講義 6 ○ 薬師神芳洋 がんの進展機構の解明と化学療法剤による抑制

演習 7 実習 7

112 無細胞生命科学(協力講座) 講義 2 澤崎 達也 蛋白質ネットワークと疾患との関係

201 解剖学・発生学 講義 6 ○ 松田 正司 神経系の構造と機能,臨床解剖学

演習 7 下川 哲哉 着床における生理活性物質の役割,臨床解剖学,比較解剖学

実習 7

202 機能組織学 講義 6 ○ 阪中 雅広 脳脊髄防御因子の作用機構

演習 7 加藤 英政 iPS細胞技術を応用した疾患の体系的解析及び治療法開発

実習 7

203 循環生理学 講義 6 ○ 満田 憲昭 生体情報の加齢による変化

演習 7 青戸  守 非アポトシス型細胞死の制御機構

実習 7

204 薬理学 講義 6 ○ 茂木 正樹 老化細胞を用いた新しい創薬システムの構築

演習 7 実習 7

205 病態生理学 講義 6 ○ 今井 祐記 病態生理を制御する分子の同定と成体内機能解析

演習 7 実習 7

(14)

○印は研究指導教員

 

 

 

授 業 科 目 (一部協力講座等は施設名)

 

 

究 担当教員 授 業 テ ー マ

 

 

 

 

 

 

 

206 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学 講義 6 池田俊太郎 心血管疾患の病態解明と治療 演習 7 鈴木  純 心血管疾患の病態解明と治療

実習 7 井上 勝次 超音波心エコー図法を用いた新しい心機能評価 西村 和久 心不全の診断と治療

207 心臓血管・呼吸器外科学 講義 6 ○ 泉谷 裕則 臓器移植・心臓血管外科治療 演習 7 佐野 由文 肺癌の診断・治療と肺移植 実習 7 打田 俊司 先天性心疾患の外科治療

重松 久之 胸部悪性腫瘍の分子生物学と外科治療 208 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 講義 6 ○ 羽藤 直人 耳科領域と顔面神経領域研究の基礎

演習 7 山田 啓之 頭蓋底外科領域の基礎と臨床 実習 7 鵜久森 徹 頭頸部癌の診断と治療

西田 直哉 鼻科領域の基礎と臨床 209 整形外科学 講義 6 ○ 三浦 裕正 人工関節のバイオメカニクス

演習 7 高橋 敏明 関節軟骨・靱帯・筋組織の再生 実習 7 今井  浩 関節疾患の病態生理とその治療

森野 忠夫 疼痛メカニズムの解明と治療法の開発 木谷 彰岐 骨軟部悪性腫瘍に対する治療と転移抑制について 210 泌尿器科学 講義 6 ○ 雑賀 隆史 尿路性器悪性腫瘍における腫瘍免疫

演習 7 菊川 忠彦 尿路腫瘍の病態解明 実習 7 柳原  豊 泌尿器癌の集学的治療

宮内 勇貴 腎移植における免疫反応と治療 211 放射線医学

講義 6 ○ 望月 輝一 冠動脈・心臓イメージング 演習 7 濱本  泰 放射線治療,放射線腫瘍学 実習 7 宮川 正男 核医学・PET画像診断

城戸 輝仁 心血管画像診断,心筋血流イメージング 倉田  聖 循環器画像診断

212 眼科学 講義 6 ○ 白石  敦 眼表面再建の基礎 演習 7 上甲 武志 角膜内皮細胞再生の基礎 実習 7

213 口腔顎顔面外科学 講義 6 中城 公一 唇顎口蓋裂,唾液腺疾患の診断と治療 演習 7 日野 聡史 顔面外傷,歯性感染症,顎関節症の診断と治療

実習 7 合田 啓之 口腔癌における術中迅速道伝子検査を応用したセンチネルリンパ節生検

214 視機能再生学(提案型寄附講座)講義 6 溝上 志朗 緑内障の基礎と臨床 演習 7

実習 7

215 地域眼科学(提案型寄附講座) 講義 6 原  祐子 最近の屈折矯正手術

演習 7 鄭  暁東 角膜ヘルプス感染症と偽落屑症候群関連角膜内皮障害の病態 実習 7

 

 

 

 

 

 

 

301 分子寄生虫学 講義 6 ○ 鳥居 本美 宿主・病原体相互作用の分子細胞生物学 演習 7 石野 智子 寄生虫感染の分子基礎

実習 7

302 免疫学 講義 6 ○ 山下 政克 T細胞分化・恒常性維持と疾患 演習 7

実習 7 303 感染防御学 講義 6 演習 7 実習 7

304 分子病理学 講義 6 ○ 北澤 荘平 癌のエピジェネティクス,破骨細胞 演習 7

実習 7

305 解析病理学 講義 6 ○ 増本 純也 炎症の病理学,組織化学 演習 7

実習 7

 

 

 

306 消化器・内分泌・代謝内科学 講義 6 ○ 日浅 陽一 消化器疾患の分子病態と治療法の開発 演習 7 阿部 雅則 地域医療学,消化器疾患

実習 7 池田 宜央 消化器の病理形態と診療・治療法の開発 竹下 英次 消化管疾患の診断・治療法の開発 三宅 映己 脂肪肝の病態解明

吉田  理 肝疾患における線維化進展機序の解明 307 薬物療法・神経内科学 講義 6 ○ 永井 将弘 臨床研究方法論

演習 7 実習 7

308 消化管・腫瘍外科学 講義 6 ○ 渡部 祐司 消化管腫瘍・鏡視下外科・温熱化学療法の基礎的研究 演習 7 吉田 素平 消化管腫瘍の低侵襲治療法の開発

(15)

○印は研究指導教員

 

 

 

授 業 科 目 (一部協力講座等は施設名)

 

 

究 担当教員 授 業 テ ー マ

 

 

 

 

 

 

 

309 産科婦人科学 講義 6 ○ 杉山  隆 子宮内環境とエピジェネティクス

演習 7 藤岡  徹 婦人科悪性腫瘍における病態と解明

実習 7 松元  隆 婦人科がんと臨床試験

松原 裕子 妊娠高血圧症候群の病態・発症予知

310 脳神経外科学 講義 6 ○ 國枝 武治 脳機能温存のための先進的画像診断技術の開発

演習 7 松井 誠司 脊椎変性疾患の病態の解明と治療法

実習 7 渡邉 英昭 超急性期脳梗塞の診断と治療

311 麻酔・周術期学 講義 6 ○ 萬家 俊博 麻酔薬の呼吸・循環に及ぼす影響

演習 7 土手健太郎 虚血性心筋プレコンディショニングの機序および臨床応用

実習 7 池宗 啓蔵 急性呼吸不全の病態と呼吸管理の循環血液量の過不足評価法と開発

高崎 康史 周術期輸液療法と患者予後の関係

312 救急医学 講義 6 ○ 相引 眞幸 急性炎症に続発する致死的臓器障害の病態と治療,安全な低体温療法の開発

演習 7 竹葉  淳 四肢多発外傷の病態と治療

実習 7

 

 

 

 

313 病態機能解析部門(協力講座) 講義 6 ○ 飯村 忠浩 発生と発生異常の生物医学

演習 7 ○ 藤野 貴広 脂質代謝と生活習慣病

実習 7 武森 信曉 疾患プロテオミクス

314 プロテオ・マラリア(協力講座) 講義 2 坪井 敬文 寄生虫学,熱帯医学,感染症

315 分子毒性学(協力講座) 講義 2 岩田 久人 環境毒性学

316 地域生活習慣病・内分泌学

(提案型寄附講座)講義 6演習 7 ○ 松浦 文三 生活習慣病・内分泌代謝疾患の分子制御と治療法の開発 317 病理診断科(病理部)

(中央診療施設)講義 6演習 7 ○ 北澤 理子 骨代謝と生活習慣病 実習 7

 

 

 

 

 

 

401 疫学・予防医学 講義 6 ○ 三宅 吉博 観察的疫学研究の実践

演習 7 古川 慎哉 消化器疾患・内分泌代謝疾患に関する予防医学及び疫学

実習 7

402 法医学 講義 6 ○ 浅野 水辺 法医中毒学,法医病理学

演習 7 実習 7

403 医療情報学 講義 6 ○ 石原  謙 医療情報学

演習 7 実習 7

404 医学教育学 講義 6 ○ 小林 直人 医学教育学,培養細胞を用いた細胞生物学の研究方法,臨床解剖学

演習 7 永井 勅久 医学教育学,慢性頭痛の病態と治療

実習 7

 

 

 

405 老年・神経・総合診療内科学 講義 6 ○ 大八木保政 認知症疾患の分子病態と治療薬の開発

演習 7 伊賀瀨道也 抗加齢(アンチエイジング)医学研究のトピックス

実習 7 越智 博文 免疫性神経疾患の免疫病態学

406 医療薬学 講義 6 田中 亮裕 臨床薬剤学

演習 7 実習 7

407 医療教育学 講義 6 ○ 高田 清式 環境感染制御学

演習 7 実習 7

 

 

 

 

409 地域医療学(戦略型寄附講座) 講義 6 ○ 川本 龍一 地域医療学

演習 7 熊木 天児 消化器疾患の病態生理と治療法の開発

実習 7 410 地域医療再生学

(戦略型寄附講座)講義 6演習 7 ○ 間島 直彦 骨・軟部悪性腫瘍転移に関する遺伝子解析と治療 実習 7

411 地域救急医療学

(戦略型寄附講座)講義 6演習 7 ○ 大蔵 隆文 腎臓病の分子病態解明髙橋 光司 地域救急病院での内科救急医療

実習 7 楠目 和代 小児救急医療ネットワーク(小児アレルギー疾患をモデルとして)

412 地域小児・周産期学

(戦略型寄附講座)講義 6演習 7 檜垣 高史 先天性心疾患の血行動態と治療戦略松原 圭一 生殖における血管新生

実習 7 髙田 秀実 先天性心疾患の病態解明

413 救急航空医療学

(戦略型寄附講座)講義 6演習 7 ○ 佐藤 格夫 ドクターヘリを用いた地域医療と救急医療 実習 7

414 脳神経先端医学

(戦略型寄附講座)講義 6演習 7 伊賀瀨圭二 脳神経疾患に対する新規治療の研究と開発 実習 7

415 睡眠医療センター

(中央診療施設)講義 6演習 7 岡  靖哲 睡眠医学の診断と治療 実習 7

416 総合診療サポートセンター

(16)

5 研 究 概 要

  (ア)分子・機能領域

   1 分子心血管生物・薬理学講座

     レニン-アンジオテンシン(RA)系の病態生理学的作用とそのメカニズム解明を目的として, アンジオテンシンIIタイプ2受容体遺伝子欠損マウスをはじめとする遺伝子改変動物を用いて, 循環器系臓器の発生・分化・リモデリングにおけるRA系の役割をアンジオテンシンII受容体サ ブタイプとその関連因子の面から追求する。さらに他の生活習慣病におけるRA系の重要性を明 らかにするため,神経の再生・分化や脳梗塞などの虚血性脳障害や認知症発症における中枢性 RA系の作用機構や,糖尿病における骨格筋や脂肪組織を中心とした耐糖能障害における局所RA 系の役割を検討し,これら疾患モデルに対する降圧薬の分子薬理作用を明らかにして臨床医学 に直結できる基礎研究を目指す。

   2 生化学・分子遺伝学講座

     個体発生と成体の維持に必須な血管系の構築(血管新生)の分子メカニズムの解明を,血管 内皮細胞増殖シグナル経路,遺伝子発現制御機構,細胞運動制御の側面から生化学的,細胞生 物学的,分子生物学的手法を用いて多角的に解析する。さらに,固形がんの増殖・転移,動脈 硬化や糖尿病性網膜症などの病態に絡む血管形成異常における分子機構の解明と,疾患治療に 向けた薬剤開発を産学連携で進めている。

     また,がん細胞集団の不均一性出現の分子機構を,細胞増殖因子・受容体シグナルの経路・ 強度・時間軸から構成されるインテグレートシグナルとして解析し,がん細胞集団の均一化に 向けた制御システムの開発を進めている。

   3 分子細胞生理学講座

     脳実質構成細胞の90%を占めるといわれるグリア細胞の発生,細胞系譜,細胞生理学的研究 を行う。特に,脳内の主たる免疫担当細胞と言われてきたマイクログリアの研究に主力を尽くす。 すなわち,マイクログリアのケモカインによる機能制御機構,貪食に関わる情報伝達機構,カ ルシウム結合タンパク質でマイクログリアの特異的マーカー分子であるIba1の役割解明,多能 性前駆細胞としてのマイクログリアの役割の評価,脳脊髄損傷時にマイクログリアの反応とそ の生理学的意義の解明などを行う。

   4 分子病態医学講座

     近年,蛍光と生物発光の2つの光イメージング技術の飛躍的向上によって,さまざまな病態 や複雑な生物学を解析する研究が急速に進歩した。特に,蛍光分子プローブを用いて動物が生 きたままインビボ蛍光イメージングを行うと,解剖学的な観察のみならず細胞機能や微小環境 をリアルタイムで解析することも可能である。そこで,独自の先進的インビボ光イメージング 技術を開発し,これらをがん研究に応用することで,発がんとがん転移の分子メカニズムを解 析し,がんの病態解明や新たな創薬の開発に繋がる基礎研究を行う。

(17)

   6 小児科学講座

     主として乳幼児期から小児,思春期,成人へと向かう小児期の難治性疾患の病態解析を行う。 特に難治性小児悪性腫瘍に対する造血幹細胞を応用した細胞療法や免疫療法,遺伝子治療,稀 少疾患である原発性免疫不全や難治性自己免疫に対する細胞免疫療法,心血管疾患に対するイ ンターベンション治療の開発などにより高度先進医療を推進する。またゲノム手法を用いた血 球貪食症候群や川崎病,アレルギー疾患,内分泌疾患の病態解明や動物モデルを用いて難治性 てんかんの病態解明を行い,臨床につながる治療法の開発をめざす。

   7 糖尿病内科学講座

     遺伝子検査に基づく糖尿病のオーダーメイド医療の確立をめざした体系的研究を行う。まず, 候補遺伝子解析により糖尿病発症と関連する一塩基多型(SNP)を見出す。同定したSNPについ て,分子,細胞,個体レベルでの機能を解析する。機能を有するSNPを “糖尿病原因遺伝子” と 考え,そのSNP診断法や,血中濃度測定法を開発し,糖尿病発症前診断法を確立する。さらに 各種糖尿病薬感受性のSNPを同定し適切な治療法を確立する。同時に,インスリン作用の分子 機構ならびにインスリン抵抗性関連遺伝子の転写調節機構の解明を詳細に行い,新たなインス リン抵抗性改善薬の標的を見出す。こうして急増する糖尿病患者の適切な発症予防・治療体系 を確立する。さらにメタボリックシンドロームについても同様の手法で研究する。

   8 精神神経科学講座

     主に3つの手法から精神疾患の解析を行っている。まずは認知症を中心に症候学的所見から MRIやSPECT,PETなどを用いた画像解析,次に精神障害全体を対象として神経化学的手法を用 いた分子生物学的解析,最後に小児思春期精神疾患を対象とした質問紙やNIRSによる解析であ る。これらのアプローチは決して独立したものでなく,あくまで精神疾患に接近する方法にし か過ぎず,多角的に組み合わせることで,より病態が明らかになると考えている。結果として, 精神疾患の病態に応じた診断,治療,評価法を開発し,臨床応用することが最終的な目標である。

   9 肝胆膵・乳腺外科学講座

     消化器外科(肝胆膵・消化管),消化器癌,乳癌,臓器移植(脳死及び生体肝移植)に関する 疾患・病態について基礎的・臨床的研究を行う。手術侵襲に伴う外科的病態については,DICを はじめとした各種生体反応(サイトカインなど),肝虚血再潅流,胆汁うっ滞,肝再生,癌細胞 アポトーシス,Bclファミリー遺伝子,プロテアーゼインヒビターの保護効果などにつき検討する。 胆管狭窄,胆管癌,乳癌に対して腫瘍選択的増殖型や自殺遺伝子導入型アデノウイルスによる 遺伝子治療を開発する。肝移植ではHSP(ヒートショックプロテイン)の誘導,拒絶反応のメカ ニズムの解明,特に補体系の関与とその制御,小腸移植では移植後の神経再生,拒絶と胆汁酸 腸肝循環,新免疫抑制剤の評価,異種移植では異種移植モデルの開発,細胞性免疫抑制の研究 を行う。

   10 皮膚科学講座

(18)

   11 臨床腫瘍学講座

     当講座は,がん薬物療法に精通した臨床家を養成すると同時に,がん薬物療法に伴う様々な 問題を臨床研究として扱う。即ち,抗がん剤の体内での薬物動態,作用機序や副作用の問題, また治療に関する身体的・社会的問題を科学的に解明し対応する臨床研究である。また,講座 の主な基礎研究としては,疾患特異的な予後因子を,遺伝工学的・分子免疫学的手法を駆使し て探索し,予後因子を通じた新たな疾患概念や治療法を模索する。こういった臨床面・基礎面 を融合した総合的な講座研究を行う。

   12 無細胞生命科学(協力講座)

     タンパク質を自由自在に合成する技術を開発することは,生命科学やバイオテクノロジー分 野のみならず,ナノマシーンの設計など工学分野における分子素子の開発に大きく貢献すると 期待できる。無細胞タンパク質合成法が確立したことによって,生命体の中心教義である遺伝 情報の伝達(DNA←→RNA→タンパク質)のすべての過程を試験管の中で再現することが可能 になった。無細胞タンパク質合成法の基礎学問や産業に対する従来のバイオテクノロジーの範 疇を越える応用が可能である。無細胞タンパク質合成法の最大の特徴は,遺伝子情報さえあれ ばタンパク質を試験管内で自由自在に合成することができる点である。この特性をフルに活用 し,原理的にあるいは危険性や倫理的に飼育・培養できない生物を対象として,生命体を直接 扱うことなしに生き物を研究する新分野(無細胞生物学)が創成できる。

  (イ)器官・形態

   1 解剖学・発生学講座

     解剖学・発生学講座では,細胞から人体までの様々なレベルで,個体発生や系統発生の観点 も導入しながら,生体の機能を総合的に解析する。主な研究対象は神経系,運動器系及び消化 器系である。細胞レベルでは,細胞小器官や細胞骨格の機能及びそれらを制御する情報伝達系を, 電子顕微鏡や免疫細胞化学法,細胞培養法や遺伝子組み換え技術などを用いて研究する。また, 組織・器官レベルでは生体神経系における細胞の構造変化と神経回路の構造・機能解析を行う。 新たに,遺伝子導入技術を用いて,神経栄養因子の機能解析を進めている。

   2 機能組織学講座

     脳血管障害,脊髄損傷といった難治性神経疾患の病態解明と治療法の開発を目的とした基礎 研究を行っている。具体的には遺伝子導入法としてアデノウイルス,レトロウイルス,レンチ ウイルスベクターを用い,invivoおよびinvitroの系を用いて遺伝子治療の可能性を検討するだ けでなく,神経幹細胞,骨髄幹細胞,胚性幹細胞,iPS細胞を用いた再生治療,及び両者を組み 合わせた細胞治療の可能性を検討している。さらに,神経細胞死におけるkeymoleculeの同定 とその分子標的治療薬の開発を行い,神経保護効果を持つ天然物由来神経保護物質の同定と精 製を試みる。

   3 循環生理学講座

(19)

の赤血球を特徴的な円盤状形態や変形能を維持した状態で長く保つための研究である。赤血球 機能を長く維持することにより,高齢者における貧血の予防や輸血用赤血球の保存可能期間の 延長につながる。3つ目は,神経幹細胞の分化に係る遺伝子の機能解析である。遺伝子欠損マ ウスを作製し,その遺伝子の神経分化における役割を解析している。

   4 薬理学講座

     超高齢社会における国の施策は健康寿命の延長である。そのためには介護を必要とする状態 の手前であるフレイルを進行させない,あるいはフレイルから健康状態に戻す対策が必要とさ れる。フレイルに対する新しい創薬を構築するために,細胞の劣化システムを解明し,至適な “老 化細胞” を作り出して生活習慣病や加齢性疾患に準じた細胞として用いて,効果的な治療に結 び付けることを目標とする。また加齢疾患と免疫系との関連についても着目して,加齢性疾患 に対する新たな疾患メカニズムの解明を目指す。

   5 病態生理学講座

     超高齢社会を迎えた先進諸国では,健康寿命の獲得が社会的急務になりつつある。高齢者の 生活の質(QOL)の維持・向上には,骨や関節などの運動器疾患の克服が必須と言える。本講 座では,運動器疾患を中心とした様々な疾患の病態生理を解明する事を目的とする。様々な分 子の生体内機能解明のため遺伝子改変マウスを用いた解析を,分子生物学的,X線学的,組織学 的手法等を用いて評価する。また,ゲノムDNAのダイナミックな変換を捉えることで細胞分化 制御機構の分子基盤を解明するため,エピジェネティクスに注目し,ゲノムワイド解析を用い た研究を展開する。このような試みを重ねる事で,新規治療法開発につながる病態生理の解明 を目指す。

   6 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座      未定(教授選考中)

   7 心臓血管・呼吸器外科学講座

     成人心臓血管外科部門では,虚血に伴う壊死による重篤な心臓血管病態に対する新しい治療 法として,間葉系幹細胞を用いた心血管組織再生医療の実用化を目指す。また,大動脈弁狭窄 症や動脈硬化のメカニズムの解析の基礎研究や臨床検体を用いた研究を進めている。小児循環 器外科部門では,再手術時の心臓癒着が問題となっており,癒着のメカニズムなど基礎レベル での研究を進め,予防方法を確立していく。また,術前後の肺高血圧のメカニズムの一つとし ての一酸化窒素の前駆物質であるアルギニンに注目しており,その代謝過程の研究を臨床で進 めていく。

(20)

   8 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座

     耳科領域では突発性難聴や真珠腫性中耳炎の病態解明を図るとともに,内耳再生や人工中耳, 人工内耳の研究を行う。鼻科領域では主に慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎を研究対象として 鼻閉や鼻漏,臭覚障害の原因究明・治療法開発を推進する。また高齢化社会を迎え,近年増加 傾向にある嚥下障害や発声障害に関しては,他施設と共同で診断・治療に関するプロジェクト を進める。顔面神経麻痺についてはウイルス原因説に基づいた研究を推進し,診断・治療法の 確立を目指す。さらに外傷性神経麻痺に対する人工神経の応用や頭頸部悪性腫瘍に対する抗癌 剤感受性など,耳鼻咽喉科領域の様々な分野で新治療法開発に向けた研究を行う。

   9 整形外科学講座

     基礎研究も臨床研究も臨床に役に立つものを行い,国際的にその成果を発表する。基礎研究 は前期研修終了後入局してから随時大学院に入学し,教室および基礎の分野や国内外の大学や 研究施設と連携して研究を行う。現在以下の如く,関節,生体力学,脊髄,腫瘍の基礎的研究 を行っている。

     ①生体力学的な研究としては,三次元動作解析システムを使用して,歩行を始めとした運動 を行い,下肢の障害の病態解析や治療効果を分析し,さらに良好な成績が得られるように 検討を行っている。

     ②軟骨変性や修復因子を細胞内シグナリングに注目し,遺伝子レベルでの解明を図っている。 また,軟骨再生の分野では,骨軟骨移植の臨床応用に向けて,間葉系幹細胞を使用し,関 節軟骨の修復・再生のため,サイトカインを添加し適正な培養条件の確立を目指している。      ③脊椎の研究として,ラット末梢神経絞扼モデルに対し遺伝子治療(自家マクロファージに

内因性オピオイド前駆物質遺伝子を導入し硬膜内注入を行う)による痛みの制圧を試みて いる。また脊髄損傷モデルに対しp38-MAPkinaseinhibitor硬膜内注入による治療の確立を 行っている。

     ④腫瘍の研究としては,悪性骨軟部腫瘍に対する簡便なDrugDeliverySystemとしてNSAIDs 貼付薬による腫瘍増殖,及び肺転移抑制効果について研究を行っている。また,環境ホル モンの治療薬としての可能性に着目し,骨肉腫に対する環境ホルモンの腫瘍増殖抑制機能 について研究を行っている。

   10 泌尿器科学講座

     高齢者人口の増加に伴い,泌尿器科腫瘍,特に前立腺癌や尿路上皮癌が増加している。当科 では,これら悪性腫瘍の制御を主な研究テーマとしている。新しい分野との融合を常に意識し ながら基礎研究を進めるとともに,新規治療法につながるトランスレーショナルリサーチを目 指す。高齢者への治療を円滑に進めるため,低侵襲性をさらに追求し,新たな機器の開発にも 取り組む。また生活習慣病の一つである糖尿病患者数が著しく増加しており,それに伴う排尿 障害症例や腎不全症例も増加している。これら疾患の啓蒙に寄与するとともに,治療薬の開発, 治療に積極的に参加する。

   11 放射線医学講座

(21)

度照射による癌制御能における臨床的研究を行う。

   12 眼科学講座

     ヒトは外界からの情報の90%以上を視覚より得ており,その重要性は言うまでもない。特に 角膜は1枚目のレンズとして,透明かつ美しい曲面を保つための特殊な機能が備わっている。 角膜は一見単純な組織に見えるが,免疫細胞やリンパ管,中胚葉細胞や上皮,内皮がそれぞれ の役割を担って透明性を維持していると考えられている。現在,感染や炎症,変性疾患に対す る治療法は未だ発展途上で,恒常性を保つための,細胞生物学や生理学知識も完全ではない。 そこで本講座においては,3次元培養を含めた細胞生物学やバイオイメージングを駆使した角 膜再生医療の達成と,角膜透明性を保つための免疫学を中心とした,臨床応用に直結する基礎 研究を通して眼科医療に貢献している。

   13 口腔顎顔面外科学講座

     手術手技の進歩により顎口腔領域に発生する悪性腫瘍性疾患の治療成績は向上しているもの の,治療後の生活の質の低下は避けられない。悪性腫瘍の増殖,浸潤,転移の分子機構を詳細 に解析することにより,外科切除を要しない新規治療法を開発する。ヒト全遺伝子型マイクロ アレイを用いて各症例の遺伝子発現解析を行い,新規癌遺伝子すなわち治療標的分子の同定を 試みる。その分子標的治療法として,ヒト抗体を用いた抗体医療およびsiRNAを用いた核酸医療 の確立を目指す。同時に,癌細胞存在診断法および微小転移診断法のための腫瘍マーカーの検 索も行う。また,当科ではcNO症例に対し,センチネルリンパ節生検を行い,低侵襲医療を目 指している。転移と癌免疫の関連について研究を進めている。

   14 動物実験部門(協力講座)

     医学生物学の新規知見を得るための学術研究遂行に際し,他に方法がなく避けられない場合, 動物実験が施行される。多くの種の実験動物が対象となるため,本講座では,安全性かつ科学 的再現性が高く,かつ動物福祉にも資する動物実験について教育を行う。また,げっ歯類の中 でも,マウス,特に最も一般的なモデルマウスとして利用されているC57BL6を対象に,エレク トロポレーションによるゲノム編集を行い,技術革新と各種遺伝子の生体内高次機能解明を進 める。

   15 視機能再生学(提案型寄附講座)

     人間は情報の90%を,視覚を通して獲得しており,視機能の喪失または低下は人間のQOL に大きな影響を及ぼす。本講座では,失われた(または低下した)視機能を回復させることを 目的に研究を行っている。眼球の再表面に位置する角膜は上皮・実質・内皮からなっており,各々 が重要な役割を果たして透明性を維持している。上皮においては,幹細胞の同定を中心とした 基礎研究とともに,培養上皮細胞移植の臨床研究を行い,内皮では分裂・増殖のメカニズムの 解明を進めている。

   16 地域眼科学(提案型寄附講座)

     眼球の最表面にある角膜は良好な視機能を維持するために重大な役割を果たしている。角膜 感染症および水疱性角膜症は視機能の低下を来しQOLに大きな影響を及ぼす。

(22)

コンタクトレンズ装用などを契機として発症する角膜感染症についてもその背景因子等の調査 を行っている。

  (ウ)病因・病態

   1 分子寄生虫学講座

     寄生病原体の宿主侵入機構の分子・細胞生物学的解析:マラリア原虫がいかにして宿主生物 に侵入するのかを細胞生物学的,分子生物学的手法を用いて解析する。特に,『宿主細胞(赤血 球,肝細胞等)への侵入の分子基盤の解明を目指して』,新規分子の同定および機能解析をジー ンターゲティングなどの手法を駆使して行う。また,ライブイメージングの手法により,マラ リア原虫,あるいはその分子の感染における動態を観察する。さらに,これらの侵入関連分子 を用いて感染防御ワクチンの開発をめざした基礎研究を行う。

   2 免疫学講座

     免疫系は,種々の細胞の相互作用から成り立っている巨大な生体システムであり,生体の恒 常性維持に関与している。T細胞は,生体がおかれた環境を感知することでその機能を変化さ せるだけでなく,それを記憶できる。このT細胞による免疫システム統御の分子基盤を解明す るため,当講座ではエピジェネティクス,メタボロミクスの手法と遺伝子改変マウスを用いて T細胞分化・機能・記憶に関する細胞レベルでの基礎研究を行っている。さらに,将来的に基 礎研究結果をアレルギー治療やワクチン,がん免疫療法へと応用することを目的に,動物モデ ルを用いた研究も積極的に実施している。

   3 感染防御学講座

     獲得免疫に焦点を当てた感染防御の研究を行っている。ウイルスや細菌など細胞内に寄生す る病原体に対しては,T細胞の1つであるCD8陽性T細胞が,細胞傷害性T細胞へと分化し, 感染細胞を効率的に排除する。この感染防御に重要な働きをするCD8陽性T細胞に関して,次 の4つについて研究を行っている。(1)未感作CD8陽性T細胞から細胞傷害性T細胞への分化 メカニズム(2)CD8陽性T細胞の増殖制御メカニズム(3)細胞傷害性T細胞の疲弊メカニ ズム(4)免疫記憶T細胞への分化メカニズム。これらのメカニズムを分子レベルで解明し,ワ クチンや免疫療法を効果的にする手法の開発を目指す。

   4 分子病理学講座

参照

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